一般質問「四半農工漁X」を終えて

ということで、「四半農工漁X」を含んだ一般質問を終えました。ふー。まあさすがに脳が疲れました。ちなみに、この土日で議会動画の編集作業をずーーーーとおこなっています。まだ事務局移管ができていないので、非力なマイpcで。2画面合成は一昼夜かかります。

私自身は、しゃべる仕事もしてきたので、質問再質問には原稿はつくりません。論点メモをつくるぐらいです。棒読みの言葉だとどうも生きてこないので。これは議会だより記事担当の方にはいつもご迷惑をおかけしています。執行部からの回答も最初は回答書があり棒読みです。なので、再質問からが勝負?です。

「四半農工漁X」について、当初はフリップを使用しようかとも思ったのですが、今回は持論披露の場でもないし、このコンセプトの是非よりは町長教育長自身の考えを引き出したかったので、資料配付としてもらいました。前例はないようですが。

さてさて、具体的な応答についてはまた動画アップその後議事録アップもあるので、そちらに譲るとして、終えての感想です。

まあ、予想どおりではありました。何をお考えで何を目指しているのかということが、どちらもあいまいで漠然として、私にはわかりませんでした。ほんとうに考えているのだろうか?という不安も。某首相ではないけれど、行政用語的答弁が続きます。ご自身の生きた言葉、こだわりを聞きたかったのですがねえ。これはご両人とも役場職員の経歴が長いこともあるのかもしれません。

町長に指名される教育長はやむをえませんが(教育長も選挙が良いなあ)、選挙で選ばれた町長ですので、こういった場をむしろ受けて自身の思いや考えをアピールするものが政治家でありリーダーであると思うのですが、違うようです。

しかしなにより、選挙で町民が選んだ方なのです。一方、わたしは選ばれていません(無投票だったので)。選挙戦になっていたら、知名度も無く、とくに支援者がいるわけでもないので落選していたと思います笑。まあそれでもいいと思っていましたけれど。そして、模擬公聴会(休会して町民も発言できる制度)において、私の「小中一貫教育とふるさと留学のねじれ」という突っ込みにたいして「そうでもないのでは?」という町民さんからのフォロー発言もありました。この問題はまた別途記したいと思います(そんなことないという意見コメントも別途いただいています)が、なんとはなしにですが、あまり何か新しいことをしたり議論したりせず、おだやかな島が良いという感覚が無意識にでももしかしたらこの島にはあるのではと思い至りました。

首長、教育長も、このままではいかん、なんかせねば!という気概を見せることはありません。もしかしたら、見せると批判や意見あびたりするからかもしれません。たぶんですが、革新的な町長が出てきて、島をこうしよう!教育をこうしよう!とした場合、なにしよるとか、そんなことせんでも、といった静かな民意があって、孤立していくのかもしれません。ややあきらめにも似た。。。島気質かなあ。合併問題で揺れたときには、熱い議論があったとは良く聞きますが。

私自身、議員になってから、ガンガン遠慮無く質問していますが、「良い質問だ」「言いたいこといっていくれる」という言葉を聞くことはありますけれど、聞こえてはないけれど「やり過ぎだ」という静かな見方もあるのかもしれません。まあ、議員とはそんなものでしょうし、気にしませんが。言うことが仕事だと思っていますし。

町長が思わず言ったことがでけっこうびっくりしたのは、「ひっぱるタイプのリーダーシップとワイワイを支えるリーダシップとどちらですか?」に対して「後者です」と答えました。え、ひっぱらないのか。そして、「町民あってのまちづくり」にもあれこれ突っ込んだのですが、結局「次期総合計画」ということが浮かび上がりました。この行政計画策定に町民の声を聞いて反映していくから、それが町民あってのまちづくりということのようです。

ちなみに、ぐいぐい型ではない、ワイワイと支えるリーダシップは、じつはとっても高度なので(町長わかっているかなあ)、創発的な場をどうつくりつつ、最後は責任をとるという姿勢なんだけれど。。。創発を起こすには、各個のボトムアップが必須です。うーん、ひっぱらない船頭と静かなクルーだと、漂流ですね。

さてさて、わかっていたことではありますが、どういう小値賀にしたいのかという率直な思いを聞けなかったのは、寂しかったです。残念だなあ。

で、勝負は「第五次総合計画(R6~)」でしょうか。あと2年半しかありません。町長がこの計画に準じて進めるというからには、この計画に命を入れなければなりません。ありきたりの行政計画の延長であるならば、それまででしょう。小値賀が変わるにはこの2年半が勝負だし、この計画に島民全員がかかわるべきだし、従来の適当な団体代表がほとんど発言せずに認めていってできた計画なら、今後10年間終わったなという感じでしょうか。適当な発言や同意を「町民主役のまちづくり」にしてはいけないと思います。執行部というよりは、町民側の本気度と姿勢が問われると思います。※既に2年前11月の一般質問で指摘していたのですが、コロナもあって動けていないようです。

町長も言っていましたが、現在の「第四次総合計画」策定時には、議会独自の総合計画をワークショップ型でつくり、それを比較参照しながらつくったということです。全国的に話題になったようです。わたしはいなかったので、どういった状況だったのかわかりませんが、現在の議員からはじゃあ次回もという声は聞かれていません。ある程度、行政計画づくりにかかわった経験があるので、そのあたり、どういった計画づくりが良いのか、そのプロセスとは、というものを町民/執行部に対してもお示ししていければと思っています。町民の意見というものも、実はどういう他の選択肢があるのかということを具体的に知らなければ意見を言いようがないのです。「他にどういう選択肢があるのか示してください」という意見はなかなか、あの固ーい行政委員会では言いにくいですよね。ほんとうは言っていいんですけれど。

また、次期総合計画づくりについては整理したいとは思いますが、今回の一般質問などを受けて、現在ではこんなことに留意せねばというふうに考えています。


★町民アンケートに依存しない。

どうせ、基礎調査として満足度などを聞くのですが、それはやらないか、やったとしてももっと具体的な施策の是非を選ぶといった段階でする。まだ計画がぼやーっとしてよくわからない段階で町民に「子育て施策は大事ですか?」「自然は大事ですか?」などを聞くのだけれど、これって意味あるとはあまり思えない。また、超高齢化している中での次期計画だから、そのあたりの高齢者中心の世論が形成されやすいということも十分認識しないと、次世代の意見が反映されない。


★策定委員などには、若者と女性が8割を超えるようにする。

肩書き不要。住民票なくても来訪者も来てくれるならOK。


★全町民が責任を持つ計画にする。

自分が言ったこと、自分がかかわったことに対してはみな大事にするし、共通目標になりうる。勝手に役場が決めて、勝手に進めているものにしない。これは楽では無いけれど、これができるかどうかが問われている。


★いきなり計画づくりに着手するのではなく、その前の主権者教育に力をいれる。

ここであらためてスウェーデンの中学教科書「あなた自身の社会」を読み返す。いったい、コミュニティがどういう仕組みになっていて、どういう権利があるのかを具体的に学べるようになっています。いわば町の住み方マニュアルでもあります。日本ではわざと?という気がするけれど、国民を目覚めさせないようにして何の主権者教育もしていないのに、公募委員などで委員意見やアンケートで意見を形式的にいわされるという悪循環をしている。だから、本当に次世代の島民がこれならこの島で生きていける、住みつづけたい!と思えるような絵をみんなで描いて共有していくことができるかどうかが鍵。小値賀という小さな人数の島だからこそできることがあるような。もう遅いのだけれど。「未来予想絵図づくり」もつかえるかな。

ってことで、ながーい動画処理のあいだにメモしてみました。


ryujirokondo's trajectory

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